Slingshotrifle

スリングショットの狙い方と練習方法

害獣駆除用、自由猟具としてスリングショットを購入した初心者の方が最初に思うことは、「的に全く当たらない….」でしょう。スリングショットで的に正確に当てれるようになるには相応の練習が必要となります。ただがむしゃらに撃ちまくってコツをつかむという方法も良いですが、いくつかポイントを押さえておくだけで命中精度向上の近道になります。こちらの記事ではスリングショットの狙い方、撃ち方、練習方法をご説明いたします。

スリングショットの狙い方と撃ち方

スリングショットの正しい狙い方、撃ち方は幾つかポイントがありますが、スリングショットで正確な射撃を行うには、毎回同じコンディションを再現することが肝要です。この同じコンディションというのが難しく、若干手の位置が違う、顔の傾きが違うだけで精度が落ちてしまう事も有るので、スリングショットで命中精度を上げるという作業は、体に同じ位置を覚えさせる作業であるとも言えます。まずは一番基本的な玉の持ち方について解説していきます。

スリングショットの玉の持ち方

スリングショットの正しい撃ち方をマスターするには、まず正しい玉の持ち方をマスターしましょう。まず、スリングショットの玉の大きさですが8mm~10mmの物が持ちやすく、使いやすいのでそれくらいの大きさの玉を用意しましょう。次に、大半の初心者の方がやってしまう玉の持ち方の間違いについて説明します。

玉の持ち方一つで精度に大きな差が出てしまうので、スリングショットの弾受けを離した際に、ゴムの動きになるべく干渉しないような持ち方で球を持ちます。例を見てみましょう。

以下のように指の先で持つ方法は力が入らないので駄目です。ゴムを引いた際に指から外れて暴発してしまうため絶対に止めましょう。

スリングショット 玉の持ち方

玉を持つときは人差し指の第一関節辺りに玉を乗せ、親指で挟み込むよう持ちましょう。以下の写真のように、この時決して弾受けで球を包み込むような持ち方はしないようにしましょう。この持ち方をすると、弾受けを離した際に指がゴムの動きに影響を与えるので、狙い通りの場所には飛びません。

スリングショットライフル用 玉の持ち方 間違い

弾受けではなく球を人差し指の第一関節と親指で挟むのが正しい方法です。

また、弾は必ず弾受けの中心部分で挟み、上下左右均等に折りたたまれているか確認しましょう。微妙に弾受けが少しでもずれていると精度に影響が出ます。

スリングショットの握り方

スリングショットの握り方は人差し指と親指をひっかけるように握るのではなく、親指はフォークの部分を支えるような持ち方をしてください。スリングショットの怪我対策でも解説していますが間違った持ち方をすると跳弾の危険性が出てくるため非常に危険です。必ずこの持ち方はマスターするようにしてください。

スリングショット正しい持ち方

スリングショットの構え方

スリングショットの構え方は人によって違いますが、上達の近道は基本的な立ち方を身に付けることです。まずは正しい立ち方を見てみましょう。

Squareスタンスはターゲットに対して両足先を揃え、揃えた先端のラインがターゲットに対して90度になるようなスタンスです。一方オープンスタンスは前足を少し引き、足を45度開き構えるスタンスです。どちらの構えも自身の踵が肩幅と同じになるような位置で立ちます。スリングショットを撃つ際は、狙いがブレるので決して足を動かしてはいけません。

どちらのスタンスでも良いので、狙いやすい方を選択するとよいでしょう。

スリングショット立ち方

ゴムの引き方

スタンスが決まったら、次にゴムを引きますが、ゴムを引くときはスリングショットを持っている手のほうを斜め下に向け、手を押し出すように引いてください。万が一指が滑ったり、ゴムが切れても斜め下に向けている限り安全です。ゴムを引いたら、スリングショットを持っている腕が肩と並行になるよう狙います。

スリングショット 撃ち方

スリングショットの撃ち方の違い

スリングショットでの撃ち方は4種類あります。違いはゴムの引きの長さで、それぞれの撃ち方によってゴムの長さを変更しなければなりません。初心者の方は、ショートドローが一番安全で精度が出しやすいので、まずはショートドローをマスターするようにしましょう。

スリングショット撃ち方とゴム長さ

スリングショットの狙い方

スリングショットを構え、標的を狙うときは必ず、弾受けを自身の顔のどこかに固定するようにします。これをアンカーポイントと言いますが、練習をする際は自分でほほ骨、口の横、耳の後ろ等、自身が撃ちやすい場所で手を固定し、必ず毎回そのアンカーポイントから弾を発射するようにします。次に、やや頭を傾け自分の利き目でターゲットを捉えます。この時自分の目の位置がゴムの上に来るよう調整してください。また、左のゴムが右のゴムと重なるように見える角度でスリングショットが地面に平行となるよう手の角度を調整してください。ターゲットを捉える位置は以下の写真のようにゴムの中心からのライン上です。ゴムがスリングショットの横に装着するタイプではなくフォークの先端に装着するタイプの場合も同様に、ゴムのライン上に目標が来るように捉えます。

スリングショット 構え方

この時スリングショットの中心からのライン上に弾受けが来るようにしてください。スリングショットのフォークのラインと、引いたゴムからのラインが垂直に交わっていなければ、フォーク弾が当たってしまうため非常に危険です。

スリングショット 狙い 中心にとらえる

スリングショットを地面と平行に構えることによって弾が左右に着弾するブレを無くすことができるので、後はスリングショットを上下に調整することで的に当てることができるようになります。

スリングショット 狙い調整

ターゲットの面ではなく点を見る

標的を狙うときに大事な事はターゲット全体を狙うのではなく、ターゲットの当てたい場所の点を見るということです。標的をよく見て、狙うのは弾が当たる一点のみという気持ちでスリングショットを合わせます。下記の例で言えば、ペプシ缶ではなく、ペプシの”e”を狙うようにします。

スリングショット 狙い方

スリングショットの撃ち方-残身

スリングショットを構え、ゴムを引き、ターゲットを狙い、弾を発射する、残身とは一連の流れの後も姿勢を崩さず狙った状態でいることを指します。これを意識して行うと命中率が上がります。弾を発射して終わりだと考えると、どうしても弾を発射した瞬間に手がぶれてしまったり、体が動いてしまったりと体のアライメントがずれてしまい、目標に弾が当たりません。それを防ぐために意識的に残身を行うようにしましょう。

スリングショットの弾道を知る

スリングショットの弾速は銃と比べてかなり遅いので、弾道は山なりになります。従って、距離によってターゲットの捉える位置が変わってきます。狙う場所の目安は以下の写真のようになります。

スリングショット 距離 狙う場所

標的が遠くであれば一概に標的の上を狙えば良いというわけでは無く、距離によって標的の下を狙う必要も有ります。平ゴムでほほ骨あたりに固定し撃つスタイルですと10~15メートルあたりで狙い位置が反転します。

スリングショットの命中率

スリングショットの命中率は撃ち手の熟練度に大きく依存するので、一概に言えませんが、ある程度練習をした撃ち手なら20メートルの距離で10センチの的に80%程度の命中率で当てることができます。一方、スリングショット初心者の命中率はほぼゼロです。上記で説明したスリングショットの狙い方をマスターしなくては、的に当てることは非常に難しく、距離によって狙う位置がずれるので、目標との距離を測る感覚も同時に養い、何度も練習して体に覚えこませなければ命中率を上げることは出来ません。

スリングショットの練習法

スリングショット初心者は5メートル離れた位置から10センチの的に当てる練習から始めます。スリングショットを撃ってみたことがある人はわかると思いますが、コツを掴むまでは5メートルの距離でも的に当てることは難しいです。5メートルで的にコンスタントに当てれるようになったら、次は10メートル、20メートルと距離を離し、的を小さくして命中率を上げていきます。練習時間は40時間程度で人によってはコンスタントに的に当てれるようになってきます。

スリングショットの的

スリングショット用のターゲットは革製の物が壊れにくくお勧めです。こちらでスリングショットの練習用ボックスを購入することができますので、練習時間を効率化したい方にお勧めの品となっています。しかしながら、お金をかけたくないという方は、専用品を購入せずとも耐久性は低いですがペットボトルや空き缶に穴をあけ、紐を通し吊り下げたものでも代用いただけます。小さめのターゲットを使いたいのなら、スプーンに穴をあけて吊り下げたものがお勧めです。練習をするときは背後にバックストップとしての布を掛けて置くと、玉を回収できるのでお勧めです。

スリングショット上達のコツ

どのスポーツにも言えることですが、スリングショットの上達のコツは何といっても同じ動作を狂いなく行えるようになることです。スリングショットのゴムを引く、狙いを定める、玉から指を離す、残身を行う、この一連の動作の中で手の位置、指の離し方、スリングショットの握り方等、細かい部分まで毎回同じ動作ができるようになれば精度が格段に上がります。ゴムを引いて離すまでの時間でも着弾地点が上下するため、何度も意識しながら同じ動作を繰り返し、毎回同じ間隔で一連の動作を行えるよう体に覚えさせることが上達の近道となります。逆にこの動作を狂いなく行えるようになれば、後は目測での距離を測る力を養えばマスターしたといっても過言ではありません。

安全の確保

スリングショット練習時に怪我や、周りの物を壊さないよう安全には最新の注意をしましょう。万が一跳弾した場合の事を考え、ゴーグルの装着をお勧めします。また、跳弾は弾がターゲットにあたって跳ね返ってくる以外に、スリングショット発射時にスリングショット自体に弾が当たり弾があらぬ方向に飛ぶ事もあります。ターゲットに向かって自身の180度の範囲は跳弾の危険がある範囲なので、人や壊れやすい物が無い事を確認してから練習をしましょう。

重く使いづらくても跳弾の危険性がほとんどないスリングショットが欲しいという方はスリングショットファルコンがお勧めです。(注*女性ではゴムの引きが重すぎて使用できません。)

また、初心者の中で多い怪我が、スリンショットの玉がスリングショットを持っている手に当たるというものです。これに関しては原因がいくつかあり、スリングショットの怪我対策にて説明しているのでぜひ確認してください。手に当たるのが怖いという方はハンドガードを着用してスリングショットを使用すると、手に当たったとしても玉が手にめり込むといった大きな怪我は防げます。

ゴムの確認

何度もスリングショットを撃っていると集中力が落ちて、ゴムの状態に気が回らなくなることがあります。ゴムのねじれやゴムの亀裂などは弾が予期せぬ方向に飛んでいく原因になるので、ゴムを引く前にゴムの状態を確認する癖をつけるようにしましょう。

スリングショットを実猟で使うには

スリングショットでの狩猟は自由猟法に分類され、免許不要で狩猟を行うことができます。では、実際に狩りに行くにはどれくらいの腕が必要になるのか?についてですが、私が考える目安としては25メートルで5センチの的に5割以上の確率で当てられるようになってからだと思います。実猟ではターゲットが動くだけでなく、当てられるバイタルの大きさが角度によって変わります。半矢にしてむやみに獲物を傷つけるのは良い事では無いので、確実に仕留められる技量を身に着けるまで狩猟を行うべきではありません。練習をする時間がないという方は、スリングショットではなく練習の必要がないスリングライフルの使用をお勧めします。スリングライフルならスコープを搭載できるので精度が高く、足でゴムをロードできるのでスリングショットの数倍の威力を出せ、離れた獲物も確実に仕留めることができます。カラスの撃退等、害獣の追い払いが目的なら、そこまで精度が必要ないので、スリングショットの数時間の練習で事足りかと思います。

スリングショットの便利グッズ

スリングショットは単純な構造で本体、玉、ゴムがあれば使用できますが、もっと快適にスリングショットを使いたいという方向けに便利グッズを紹介します。

ハンドガード

スリングショットを使っていて一番怖いのが間違って自分の手を撃ってしまうことです。手を撃っても貫通はしませんが、青あざと血豆が出来ることは必須です。運が悪ければ指の骨を骨折することもあり得ます。そういった事態を防ぐため、初心者のうちはこちらのようなハンドガードをつけることをお勧めします。

スリングショット用ハンドガードグローブ

ハンドガードは指と手の甲の部分に鉄板が入っているため、万が一失敗しても怪我を防ぐことができます。慣れてくると失敗することもなくなるので、初めのうちは保険でつけておいて方がよいでしょう。かくいう私も一度手を撃ったことがあり大変痛い思いをしたことがあります。

スリングショット用ポーチ

スリングショット携帯用ポーチ

害鳥を発見した時や、急に猿やイノシシに遭遇した時、常にスリングショットを携帯していれば撃退することができるかもしれませんが、ポケットにスリングショットと玉を常に携帯しておくのはかさばるから大変ですよね。そんなん時はスリングショット携帯用のポーチがお勧めです。このポーチはスリングショットと弾だけでなく、スマホや車のカギ、タバコなど携帯品をすべて収納できる非常に便利なポーチです。着脱も簡単で、持ち物をこのポーチ一つに収納する癖をつけておけば家に帰った時に、どこに置いたか分からない、なんていう事態も防げます。また、スリングショットと玉の保管をしておくのにも使用できるため、おすすめの一品となっています。ハンドガード、ポーチともにこちらのスリングショット通販ページで購入できますので見て行ってみてください。

スリングショットの最強の撃ち方

ある程度精度が出せるようになると、次は威力を高めたいと思う気持ちが出てくるのではないでしょうか。国外のスリングショット愛好家が集まるフォーラムで最強のスリングショットとは?という話題は頻繁に議論されており、愛好家たちの間で様々な意見が交わされています。スリングショットの威力はかねがね6~9ジュール程度となっており、威力を上げる方法は、ゴム変更、テーパー加工、温度、弾の材質変更と色々ありますが、初速を上げるために加速距離を延ばすことが最も効率の良い方法とされています。上述で説明したスリングショットの撃ち方は一番精度が出しやすい撃ち方ですが、加速距離を伸ばして威力を上げるための撃ち方も存在します。

バタフライスタイル

バタフライスタイルとは両手を大きく広げゴムを目一杯引き撃つスタイルのことで、加速距離が最も長くなるためスリングショットでの最強の撃ち方と言えるでしょう。この撃ち方を習得するには相当の練習が必要で、ゴム長さ、厚さも自身に合わせなければ上手く引くことができません。スリングショットで最強の威力を目指すなら、この撃ち方の習得は不可欠でしょう。

スリングショット 最強 撃ち方

まとめ

スリングショットの命中率を上げるには、毎回同じ位置で弾受けを固定し、同じスタンスで、同じ持ち方で弾をロードし発射するというように、毎回同じ動きを再現するのが肝要になります。毎回同じ動きをするということを意識して何度も練習し、体に覚えさせるのがスリングショット上達の近道です。精度がある程度出せるようになってから、加速距離を延ばすバタフライスタイルの練習をしてみると良いでしょう。猟期は冬の間のみと短いので、獲物を確実に仕留められるよう、腕を磨いていきましょう。こちらページでスリングショットに関しての知識をすべて網羅しているので、もっと詳しくスリングショットのことを学びたい方は参考にしてみてください。

1件のフィードバック

  1. 防犯ブザーが壊れたのでY 字 パチンコ 持ち歩くことにしたので 使い方 教えることができてよかったです

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