Slingshotrifle

害獣カラス撃退方法 – スリングショットの選び方から練習法

どんなに追い払ってもしつこく戻ってくる害獣のカラスをどうにかしたい、そんな方がこの記事を読んでいることでしょう。カラスが厄介な理由は、賢いことだけではなくしつこいことです。餌があるとわかると何度追い払おうとすぐに戻ってきてしまいます。根本的な解決方法は駆除すること以外ありません。ご自身で合法的にカラスを駆除する方法は自由猟具のスリングショットを使用することが挙げられます。このページではカラス撃退用のスリングショット(パチンコ)の選び方、構え方、練習方法、カラスの駆除方法をご説明いたします。

カラスへのスリングショットの有効性

カラスは賢い鳥で、その賢さは6歳児並みと言われています。事実、脳の大きさから知能を判断する脳化指数は犬よりも高く、動物の中でもかなり賢い部類に入ります。この賢さゆえに、半端な対策をしても学習されてしまいすぐに効果が無くなります。したがって、追い払うのではなく駆除してしまうことが最善の方法だと言えます。

では、スリングショットでカラスを駆除することができるのか?結論から言えばスリングショットは鳥類を殺傷できる威力を有しているため、カラスやハトの駆除をすることは十分可能です。スリングショットは昔から害獣を追い払う目的で使用されてきた道具で、今でも愛好家が世界中にいます。熟練したスリングショットの使用者は数十メートル離れた的に当てることができるほどその精度は高く、練習次第でカラスを撃ち殺すことも容易になります。スリングショットについてもっと詳しく知りたい方はこちらのスリングショットのページでまとめてあるのでご覧になってみてください。

スリングショットの威力

スリングショットの威力は使用するゴムと球に依存します。一般的に威力はJ(ジュール)という単位で表現されます。国内で販売されているエアガンの威力が0.98Jで、スリングショットの威力はしっかりとゴムを引くことができる成人男性が使用すれば10J程度は出ます。女性が引いた場合でも6~7Jの威力を出すことが可能です。スリングショットの威力を考えるうえで衝撃力以外に、弾形状の貫通力を考慮する必要もありますが(球よりも先のとがった物の方が貫通力が高いため殺傷力が高い)、10mmのスチール球を使用した場合の10Jだと、スチール缶は簡単に貫通する程の威力があります。カラスを駆除する目的であれば、スチール球を使えば問題ありません。スリングショットの威力の記事で最強のスリングショットとスリングショットの威力を上げるための撃ち方、方法を解説しているので、興味がある方は読んでみてください。

スリングショットの球

スリングショットで使用できる球は様々ですが、一般的にスリングショットで十分な威力を出すのに使用される球はスチール球か鉛球です。鉛球の方が比重が重いので威力が出ますが、日本国内で販売されている鉛球は真球度が低いため、弾道のブレが大きい欠点があります。スチール球でも問題なくターゲットにダメージを与えることができるので、カラス撃退用にスリングショットを使用するにはスチール球が最適です。

球のサイズですが、カラスなら9ミリ以上のスチール球がお勧めです。他にリスやウサギといった小動物を狩る場合は10㎜~12㎜の球を使うのが一般的です。他にも石や、ナット等、スリングショットの玉はいろいろあるので興味がある方はスリングショットの玉はどれがお勧めの記事ご一読してみてください。

スリングショットのゴム

スリングショットのゴムは丸ゴムと平ゴムの二種類があります。丸ゴムは耐久度性が高く、平ゴムは威力が高く引くのに力が要らない代わりに耐久性が低い特徴があります。

メリット デメリット
丸ゴム 耐久性が高い ゴムの引きが固い
平ゴム 引きが軽い、速度が速い 耐久性が低い

ちなみに、スリングショットで有名どころのバーネットやファルコンのスリングショットは丸ゴムを採用しています。丸ゴムは成人男性でさえ引くのに苦労するほどのゴムの引きが固いです。ゴムの引きが固い=初速が早いというように考えてしまいますが、実はそういうわけではありません。初速を決定するのは球の重さとゴムの伸び率です。球が軽ければ軽いほど速度が上がり、ゴムを伸ばせば伸ばすほど速度が上がります。しかし、ゴムにはそれぞれ最大伸び率というものが存在し、その伸び率を超えるとそれ以上は速度が上がりません。スリングショット用のゴムだと大体5~6倍がゴムの最大伸び率になります。また、速度と使用限度回数には負の相関関係が存在します。速度が速ければ速いほど、そのゴムの寿命は短くなるのです。

スリングショット初心者の方には平ゴムを使用するのをお勧めします。引きが軽いほうが狙いをつけるのが容易で、初速が速いというのはそれだけ大きなダメージを与えられるということなので、狩猟用スリングショットという意味では平ゴムが最適だと言えます。こちらのリンクから狩猟用のスリングショットをお求めいただけます。

平ゴムを選ぶ上で重要なのが、ゴムにテーパー加工がされているかどうかです。テーパー加工とは先端に行くにつれ細くなっていく加工のことで、これが施されているゴムは引きやすく、初速が通常の平ゴムより30~50%速い特徴があります。

スリングショットゴム テーパー加工

スリングショットの射程距離

球の重さ、種類によりますがスリングショットで飛ばせる距離は100メートル以上です。スリングショットの弾道は山なりなので、実質的にターゲットに当てられて、なおかつ致命的なダメージを与えられる距離は30メートル程度が限界です。これ以上の距離となると、スリングショットではなくスリングショットライフルでなければ当てる事は出来ないでしょう。

スリングショットの種類

照準器が付いたタイプ、丸ゴム、平ゴム両方が使えるタイプ、アームレストが付いたタイプ、レーザーポインターを搭載できるタイプ等、スリングショットと一口に言っても様々なタイプがあります。カラス撃退用にはどのスリングショットが良いのか、初心者向けのスリングショットはどれなのか迷われるかと思います。どのメーカーでも性能は大して変わらないので、どれでもいいと思いますが、初心者の方はアームレスト付きのスリングショットか、平ゴムを使用できるスリングショットがお勧めです。アームレストが付いているとスリングショットの安定性が格段に増すので、狙いが正確になります。平ゴムは丸ゴムと比べて引きが軽いので、筋力がない方でも容易に扱える点が初心者にお勧めの理由です。スリングショット通販比較の記事で、スリングショットが売られているサイトの価格比較を行ったので安くスリングショットを購入したいとお考えの方は参考にしてみてください。
アームレスト付きスリングショット

スリングショットの構え方

まず正確なショットを行うにはゴムを常にフォークの中心で引いていることが大事になります。左手はまっすぐ突き出し、スリングショットを横に構え、右手は弓を引くような格好でゴムを引きます。顔を右に傾け、フォークの左側端をターゲットに重ねるように狙いをつけます。スリングショットが地面に対して90度の角度になっているか注意してください。

スリングショット構え方

スリングショットの弾は弾受けを離れた時点からすぐに落ち始めるため、ターゲットとの距離によってスリングショットの角度を調整しなければなりません。角度調整をする際に手を動かすのではなく上半身を傾け調整をするほうが正確になります。狙いと、実際に当たる場所を図で示すと以下のようになります。

スリングショット弾道

狙いを正確にする作業はPOA(Point of Angle)とPOI(Point of impact)を同じ位置に調整する作業といえます。

スリングショットの練習方法

スリングショットでの上達の近道は構えにあります。常に同じフォームでゴムを引いて構えることがショットを正確に行う最も大事なことです。同じフォームで構えて引くことができるようになったら、あとは距離を目測で測る勘を養えば、ターゲットにコンスタントに当てられるようになります。

自分のフォームが正しいか鏡で確認し、まずは近い距離で的を狙い、同じ場所を何度も撃ってみて狙いを正確にしていってください。近い距離で当てられるようになれば、徐々に的を放して行き最終的に25メートルの距離で的に当てられるように練習しましょう。25メートルで的に当てられれば、カラスにも問題なく球を命中させることができます。

スリングショットでカラス駆除をする方法

まず覚えておいていただきたいのが、たとえ害獣であってもカラスは鳥獣保護法によって守られているので、決まり事を守らず殺してしまうと鳥獣保護法に触れてしまいます。合法的にカラスを駆除するには鳥獣保護法の理解が必要なので、こちらの自由猟法の記事を参考にしてください。

カラスのどの部位に当てれば良いのか

たとえスチール缶を貫通する威力があっても、カラスのバイタルにヒットできなければ仕留めることができません。カラスの羽は非常に丈夫で、折り重なっているため、羽を貫通して心臓を狙う事は出来ません。カラスをスリングショットで駆除する上で重要なのは急所を確実に打ち抜く技術です。

スリングショット カラス 撃退

カラスを確実に動けなくする為に狙うターゲットエリアは赤丸で囲ってある頭部、頸部、羽の付け根です。また、これらのエリアに当てる角度も重要となります、ターゲットの部位に対してなるべく90度の角度で弾が当たるようにしてください。スリングショットの弾は球なので、角度によっては球の衝撃が逃げてしまい致命傷を与えられません。また、球がバイタル部分にヒットしてカラスが落ちても油断してはいけません。脳震盪を起こして気絶しているだけの場合もあるので、すぐに近づいて確実に止めを刺すようにしましょう。

カラスへの近づき方

カラスは警戒心の強い鳥です。人間が何か動きを見せればすぐに回避行動を取って逃げてしまいます。カラスを狙う場合、素早い動きは決してせず、なるべくゆっくりと動き刺激しないようにカラスに照準を合わせます。個体によっては人間の姿を見ただけで回避行動をとるカラスもいるため、いかに射程距離まで近づくかを思案せねばなりません。常套手段としては、身を隠せるような障害物をあらかじめ用意しておき、カラスが来たら体を隠しながらこっそりと近づく方法です。あるいは、体を隠せる障害物の近くに餌を撒いておき、近づいてきたカラスを待ち伏せる方法も有効です。

カラスの狙い方

カラスは群れで行動するのを基本としますが、常に群れで行動するというわけではありません。仕留めることのできる確率が高いのは、単独で行動しているカラスを狙う場合です。群れでいる場合、どんなに隠れても一羽に発見されてしまい回避行動をとられてしまう危険が高いのですが、一羽であれば発見される可能性がぐんと下がります。特に狙い目なのが餌に夢中になっている時です。餌に夢中になっている時は警戒が緩むので距離を詰めるのが普段よりも容易になります。

まとめ

スリングショットでカラスを駆除することは可能です。しかし相当の練習を積まなければ的に正確に当てることが難しいというのが現実です。スリングショットでの上達は構えにあり、正しいフォームで常に同じようにゴムを引けることが、スリングショットの上達の近道です。スリングショットの練習は大変そう、、と思われる方にはスリングショットライフルがお勧めです。スリングショットの進化版といえるスリングショットライフルを販売しているので、どんなものか見て行っていただけると幸いです。

また、カラスが近づかなくなる様々な方法についてレーザーポインターはカラスに有効?の記事で説明しているので、そちらの記事もぜひご覧ください。

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