猿が怖がる物とは?猿よけ対策と12の猿撃退グッズの効果検証を行った
このページはサル被害に遭っている人向けに、サル撃退グッズを使用したサル撃退方法とその効果、どのようにサル被害を抑えればよいのかの猿よけ対策方法について実際に使用した人の意見と経験をもとに徹底解説します。このページは全ての情報を網羅しているのですべて読むと10分程度かかります。
見出し
猿対策の第一歩、猿を知る
孫氏の有名な教訓に「敵を知り、己を知れば、百戦して殆うからず」という言葉があります。これは敵情を知り、自身の状態を客観的に知れば100回戦っても負けることはないという意味で、猿よけ対策や猿を撃退するにはまずは敵がどういう生き物なのか、どういった行動を取っているのかを把握するのが肝心となります。それでは猿の生態について見て行きましょう。
猿の種類と身体的特徴
世界には350種類以上の猿の種類が確認されていますが、日本に生息する猿は固有種のニホンザル1種類のみです。体長は成獣で60cm程度、体重は18キロ程度となり、オスは成長と共に犬歯が発達していきます。体は顔とおしり以外体毛で覆われており、成長とともに顔とお尻の色が赤くなっていきます。ニホンザルの物を持ち上げる力は10キロ程度で握力は30キロ程、跳躍力は2メートルほどです。視覚、聴覚、味覚、嗅覚は人間とほぼ同等とされており、人間と同じように視覚に頼って行動しています。
猿の食性
猿はキノコや木の実、野草、根菜、木の芽、といった植物性の物を主食とし昆虫、鳥、鳥の卵や魚も食べる雑食性ですが、基本的に鳥や魚といった肉は食べずタンパク質は昆虫で補います。日光サル軍団の飼育係の人の話によると、魚や肉はおなかを壊すそうです。甘いものが特に好物で、トウガラシやワサビといった辛みの強いものやシソやショウガといった香りが強いものは避ける傾向にあります。また、苦みに対しては強く、アクの強いものでも平気で食べます。食べ方の特徴として、全て食べきるのではなく少しかじって捨てるというような行動をとります。
行動
昼行性で早朝と夕方に採食行動をとり、夜間は敵に襲われにくい樹上や、洞穴、木の根元、岩場などで群れの仲の良い者と身を寄せ合うように睡眠をとります。ニホンザルは群れに形成し集団で行動します。通常は10~100頭のメスを中心とした群れを作り、オスは成長すると群れから離れ他の群れに加わりますが、三年ほどで新しい群れに移動します。オスは生涯に渡り一つの群れで生活することはなく、近親交配を避ける行動をとります。群れから群れに移る際に一匹で行動したり、小集団を形成することもあり、一匹で行動している猿をハナレザル、ヒトリザルと呼びます。一般的に猿の群れにはボス猿が存在すると思われていますが、野生の群れの中には順位は存在しますがボスは存在しません。ボス猿の存在は人間の飼育下で住む場所、餌を争う状況、群れのメンバーが固定された状態で出現する物で、野生の猿が生息する状況下では衝突が起きた場合、移動をするので争いを抑える役割を担うボスの存在が不必要であるためボス猿が存在しないというのが現在の解釈です。
群れの一日の移動距離は直線で1∼2km程度で、移動速度だけを見れば人間が歩行するよりもゆっくりなので、群れを容易に追跡することができます。群れの行動範囲は半径数十キロメートルでその範囲内を周期的に移動しながら生活をします。行動範囲は通常固定されており、周りの群れの変化や、季節によって変化する場合もあります。群れは通常、他の群れや群れに所属していない猿に排他的で、その群れが中心としているエリアは他の群れの中心エリアと被ることはありません。
猿は危険を感じると木に上るなど、高い場所へ逃げる習性をもっており、逃げられる場所の少ない平地などには通常出没しません。しかし、人慣れが進み人間を脅威と認識していない猿は森林エリアから離れた場所にも出没するようになります。こうした個体が先遣となり群れに情報を伝達し、群れ単位で人里に猿が下りてくるようになり猿被害が拡大すると言われています。つまり猿よけ対策や猿撃退は初手が肝心で、最初に現れた個体を放っておいては被害が拡大するということです。
繁殖
メスは6~7歳から出産を始め、交尾期は年1回で秋10月から1月頃までで、出産期は春3月から7月頃までで、出産は2~3年に1頭の割合で出産、妊娠期間は 175 日前後です。しかしながら、農作物を食べている栄養状態の良い猿の場合、出産年齢が4~5歳に下がり、1年に一回の割合で出産する場合もあります。
野生の状況下では平均寿命が10歳前後と言われており、餌付けや農作物など食べ物が豊富にある場合30歳以上まで生きる場合もあります。
性格
ニホンザルは他の動物と比べて人間に近い感情を持っていると考えられていますが、野生の猿は基本的に攻撃的で人間慣れしている個体は人間に出会うと威嚇行動をとります。メスはオスよりもより攻撃的で猿回しなどの芸事に使う猿はオスであることが一般的です。また、自身の欲求とリスクを測れる知能を有しているので、時には警戒心が強く、時には大胆な行動を取ります。猿の性格は人間の尺度で測るならば残忍で狡猾という言葉がぴったりです。猿同士の喧嘩は相手がボロボロになるまで行い、殺してしまうことも珍しくありません。
猿の威嚇
猿は攻撃に転じる前に必ず威嚇行動をとります。まず相手をじっと見つめ顔をピクピクさせる軽い威嚇から始まり、その後目を大きく開き、大きく口を開き、毛を逆立て、耳を後ろに引き、肩を張り体を大さく見せ「ウォ、ウォ、ガッガッ」というような鳴き声を上げ、突進してくるような体全体を使った威嚇へ移行します。この警告を無視すると、次の行動は攻撃となります。相手をじっと見つめる行動は猿にとっての威嚇行動ですので、猿と遭遇した場合、猿と視線を合わせると猿が威嚇されたと認識し、猿が興奮して襲い掛かってきます。
コミュニケーション
猿は視覚と聴覚をもってコミュニケーションを取ります。突進したり歯を見せるなどの威嚇行動のほかに、群れの中で順位の低い猿が格上相手に敵意がないことを示す人間でいう笑っているいるような表情を見せたり、オスがメスに近づく際に口をパクパクさせ敵意がないことを示したりと、多彩なコミュニケーション手段を取るだけでなく、警戒音、威嚇の声、悲鳴、群れに自身の位置を知らせる声等、37種類の鳴き声があるとされています。動物園の子ザルを観察すると聞けることがありますが、猿はは気分の良いときには「フゥーフゥ」というような高い声で鳴いたりします。猿が喧嘩をする際に、相手に対して敵意が無く降参を示す際には口をムニムニ動かす、口を開きイーっとするような行動をとります。
毛づくろい
テレビなどで猿が毛づくろいをしている光景を一目は見たことがあるかもしれませんが、毛づくろいはコミュニケーションという側面の他に塩分接種という目的があります。自然界での塩分は限られているため、お互いの汗から塩分を摂取する目的で毛づくろいを行います。
猿の筋力
猿の筋力は人間の約3倍程度あるとされており、猿との格闘は危険が伴う事は明白です。猿の爪は人間と変わらない形状をしていますが、何かを本気で掴むときは爪を立てるように握るため、猿に掴まれると大怪我をするようです。人間であれば握力だけで肉をえぐるというような事は出来ないですが、猿は人間よりも体が小さく、手の大きさも小さいため、本気で掴まれると肉を持っていかれます。実際に猿の飼育を担当していた人の話では、猿に腕を掴まれて怪我をした事が有り完治しても傷跡が残っていました。男性の方だったので振りほどいて肉をもぎ取られる大怪我まではいかなかったようですが、女性だと大怪我していただろうと言っていたのが印象的でした。
猿の嗅覚と聴覚
猿は人間に比べて8倍ほど嗅覚が優れており、人よりも色々なものを嗅ぎ分けることができるようです。聴覚はデータがないのでどれくらい優れているのかは判別できませんが、サルを飼育している人の話では人の声を記憶してその人間を識別できるほどの聴覚は有しているそうです。
猿の皮膚
猿の皮膚は人間に比べ薄く、毛があまり生えていないおなか側の部分はちょっとした事で怪我をしてしまうほど皮膚が薄いのだそうです。
猿の急所
猿を飼育している人の話では猿の急所は口の中だそうで、口の中に何かを入れられる事を最も嫌がるとの事です。また、首も急所の一つと考えられているようで、暴れている猿を大人しくさせるには首根っこを掴むのが一番効果的なんだそうです。
猿の特徴
- 猿は動物の中で突出して知能の高い動物です。特に恐怖に関しての記憶は忘れることがなく、一度怖い思いをさせれば、その場所に近づいてこなくなります。
- 群れごとに雨風がしのげる場所や食べ物が豊富な場所など縄張りがあり、群れは縄張りに執着し周期的に縄張り内を移動し生活をしますが、他の群れの縄張りの中に自身の群れの縄張りよりも条件が良い場所があれば群れ同士で争うこともあります。縄張りが他の群れによって変更されるという特徴から、人間が猿の縄張りを変えられるという事を意味します。これは後述する猿対策においての基本的な考え方になります。
- リスクと報酬を天秤にかける知能を有しており、リスクが低いと判断すれば安全な山や森から離れた場所でも採取行動を取る事があります。
- 弱い者に対しては強気な態度をとります。典型的な例では体が弱っているサルに対してイジメを行います。
- 群れを作るのは5頭程度からで、動物園で猿を飼育する際に一つの檻に入れるのは基本的には3頭までだそうです。
- 群れでの自分の役割を気にする。若い猿がこの傾向が強く、群れが近くにいる場合、自身を良く見せようと人間に対して攻撃的な行動をとる個体もいます。メスに対して自分は強いんだと見せる目的なのか、群れの中で自分は強いんだという事を見せるためなのか不明ですが、人間に対して威嚇をしているところを他のサルに見せるような行動をとる個体もいます。
- 試行錯誤で学習する動物であり新しい場所や物には警戒するが、一旦危険は無いと学習すると怖がらなくなる。
猿に襲われないようにする心得
万が一猿に襲われそうな状況になったらどのように対処をすればよいのでしょうか?まず第一に守らなければならないのが、決して猿に対して弱い部分を見せてはいけないということです。サルが威嚇をしてきても声を上げて怖がったりびっくりしたりすると自分よりも格下と認識されて襲い掛かってきます。女性や子供、老人を猿が襲うのは自分よりも弱い存在として認識されるからで、自身を強く見せるような行動をとることで危険を減らすことができます。
- 低い声で叫ぶ
最も効果的なのが低い声で叫び猿に自分が弱い存在ではないことを示すことです。猿は高い声を弱い者と認識しているので女性や子供の高い声で悲鳴を上げると、攻撃してもよい存在と判断され執拗に攻撃を加えようとしてきます。
猿を撃退しても気を抜くな
猿の特徴で説明しましたが、猿は群れが近くにいるときは虚勢を張って威嚇をしてくる場合があります。猿が威嚇をしているときに後ろをチラチラ見るような行動をとっていれば十中八九後方に群れが控えていると考えて間違いありません。こういった場合そのサルが虚勢を張っているのかそれとも先遣隊として威嚇に来ているのか判別がつきませんが、後者である場合撃退してもさらに強いサルがくる場合が有ります。猿を怖がらせる、あるいは痛みを与えて撃退すると「キャキャキャキャキャ」と甲高い声を発して逃げます。この声は群れに自分がやられた事を知らせる鳴き声で、やられた個体が群れの中で弱いサルの場合は他のもっと強い仲間が相手を確認しに来ます。もしそのサルがあなたを格下と判断した場合は威嚇を行い攻撃を加えようとしてくるでしょう。したがって、一匹撃退しても気を抜かず、次に来るサルに備えて逃げるか迎え撃つ準備をしましょう。
猿被害がどのように進行するのか
猿の被害は1日では起こりません、段階を踏んで人慣れと共に被害が進行していきます。どの程度猿が人慣れしているかで猿の撃退方法、対策方法が変わってきますので、現在の猿の人慣れの状況はどの程度のものなのか確認をしてみてください。
進行度1
猿が人前に全く姿を見せない。
猿が人が住む集落に近寄ってきていない段階で、そのまま猿が近寄ってこないよう後述で紹介する対策を講じるのが最善です。隣の集落で猿被害が発生していると情報があった場合、被害が発生する前に猿よけ対策を行う事で農作物の被害を防げます。
進行度2
時たま少数の猿が森林内で栽培する栗、柿、シイタケ、シメジ等を食害するが、人間の姿を見ると遠くでもすぐに逃げる。
この段階はまだ人間に対して非常に強い警戒心を持っており、軽く脅かすだけでも近づいてこなくなります。この段階であれば大規模な人海戦術をもって猿を遠ざける必要がないので、多少の労力で被害を防げます。
進行度3
遠目からでは逃げず、近づくと猿が逃げ、季節的に群れの一部が農作物を食害する。
この段階に入ると農作物の被害が大きくなっていきます。群れの一部で食害をしている段階なので、まだ大規模に被害はでていない段階ですが、猿は群れ内の猿の行動を真似して学習するので段々と被害が拡大していきます。この段階だと猿よけ対策よりも、猿の撃退に力を入れていく段階になります。
進行度4
子供、女性、高齢者を見ても逃げずに男性が近づくと逃げる。
この段階になると猿の食害が年間を通じて出てきます。力の弱い子供、女性、高齢者は脅威とならない事を学習してしまっており、威嚇行動を取る個体も出始めます。この段階に入ると集団で追い払いを実行する必要が出てくるだけでなく、痛みを与えて強い恐怖を植え付ける必要が出てきます。
進行度5
男性が追い払ってもなかなか逃げず、人間を威嚇する。駆除を行うハンターを見つけるとすぐに逃げ、人里に頻繁に猿が出没する。
武器を持っていない人間は危険ではないと認識した猿の群れが集落の農作物を荒らし、大規模な被害が出てしまっている段階です。この段階に入ると自治体の協力が不可欠で、猟友会による銃や罠で猿を駆除してもらわなければなりません。
進行度6
民家の敷地内に侵入したり、人を全く警戒せず大胆な行動を取るようになる。農作物の被害だけではなく倉庫内の種や収穫物等などにも被害が出る。
猿が人慣れし、更に大胆な行動を取っている段階です。子供は襲われる危険が高いので、一人で出歩けなくなる段階で早急に捕獲や駆除を行わなければなりません。
進行度7
民家に頻繁に侵入し、食べ物を漁り、人を襲うようになる。
自身の家にいても猿が入ってくるため危険な段階で、猿による人への加害が頻発します。この段階になるとニュースなどでも取り上げられ、駆除するべき、可哀そう等、ネット上で論争が起こります。
猿よけ対策方法
上述の通り、猿は群れで決まったエリアを周回しながら生活する特徴があり、群れ同士で条件の良い場所を巡り争うこともあります。争いによって猿の縄張りが変化する特徴を利用する事が猿よけ対策、猿撃退の基本的な考え方になります。猿よけ対策を行うにはまず何故猿が人里に降りてくるようになったのかの直接の原因を把握し、その原因をまず取り除くことが必要です。猿が人の前に姿を現して加害するのは、人が住むエリアが猿にとって縄張り内の餌場という認識になっているからです。したがって、猿にとって餌が食べ辛い、餌を食べるのに危険が伴う場所と認識されることが必要となります。まずは猿の餌場となっている場所に猿が容易に近付けないようにすることが必要となりますが、餌場となっている場所が自身の土地でない場合や、広域に広がっている場合が多々あるため、対策は集落単位で行う必要があります。
餌場になっている場所の特定
猿は群れ単位で食べ物が得られる場所を餌場とします。また、猿は雑食であるため、猿の餌場となる場所は地域によって異なります。代表的な例を上げると、耕作放棄地、未収穫の果樹、二番穂、遅れ穂、お墓のお供え物、生ごみ、堆肥置き場のいも虫等が猿の恰好の餌場となります。餌場となっているエリアを見つけたら、不要な果樹の伐採を行う等、可能な限り餌となり得るものを撤去するようにしましょう。そこに餌があり容易に餌が手に入る限り、猿は追い払っても戻ってきます。
見通しの悪いエリアの除去
草木が多い茂っている場所の草刈りや、防風林用に植えている木以外の木を伐採しサルが出没しても容易に発見できるようにしましょう。見通しの悪い場所を除去する目的は、サルの発見以外にも、猿が逃走しずらくなるようにする目的もあります。猿にとって逃げ場がないというリスクを上げることで、餌場の魅力が下がる効果があるため、餌場を放棄する確率が上がることになります。
防護柵の設置
猿が餌場となとなる場所猿が容易に侵入できないよう畑の農作物の周りに電気柵を設置するのが猿よけ対策では効果的です。どのような柵があるのかご紹介していきます。
トタン柵と有刺鉄線
トタンは猪に対して目隠し効果が望めるので猪に対して有効的な対策方法となりますが、他の害獣はトタンを乗り越えるので、有刺鉄線を引くことでトタンの上部に引き様々な害獣に対応可能になります。しかし、有刺鉄線の棘がない部分に手をかけて猿は乗り越えることができるので、この組み合わせの柵は猿に対しては効果はあまり望めません。
猿落君
奈良県果樹センターにて考案されたこの柵はポールのしなりを利用して猿が登ろうとすると網が外側に曲がり、登れないようにする仕組みの柵です。製作に使用する材料が安価でかつ簡単に設置できるので、初期の猿よけ対策にお勧めです。こちらの柵の猿に対する効果は検証されており、有効性が確認されています。しかしながら、他の害獣によるネットの食い破り等で網に穴が開いてしまっている場合、網がしっかり固定されていない場合、隙間がある場合などは侵入されてしまうので不備が無いよう確実に設置する必要があります。イノシシ対策などで設置している柵にそのまま取り付けることもできるので、猿の人慣れ進行度が1,2の場合、非常に有効な対策となります。
猿楽君の効果は他の猿撃退グッズと併用することで保てますが、猿楽君のみの使用では猿よけ対策は十分ではありません。猿に恐怖を与え猿楽君攻略の学習時間を与えないことが非常に大切になってきます。
猿落君の詳しい作成マニュアルはこちらです。
電気柵
電気柵は柵に触れた害獣に電気的な刺激を与え、柵に近づくことは危険だと学習させることで畑に猿を寄せ付けなくする物です。電気柵の効果は抜群で、隙間や穴がない限り害獣の侵入を許しません。電気柵にもいろいろな種類がありますが、大きく分けて電線型とネット型があります。電線型はイノシシ、鹿用に使用されますが設置方法次第ではサルにも効果を発揮します。ネット型は主に猿対策に利用されます。電線型よりネット型のほうが覆う面積が大きくなるため、ネット型のほうが価格が高いのが一般的です。
おすすめの電気柵
電気柵といってもいろいろな会社が電気柵を販売しており、どれを選べば良いのか迷うかと思います。どのような柵が良いのか、安くて効果がある物に絞ってご紹介いたします。
おじろ用心棒
三重県で考案されたこちらの電気柵はワイヤーメッシュと電線を組み合わせた物で、イノシシ、鹿、猿を含む全ての害獣の侵入を妨害する電気柵です。”おじろ用心棒”で検索するとセットで販売している店もありますが、必要な材料はパワーユニットと電線以外はお近くのホームセンターで手に入れることができるため自作が可能です。詳しい作り方、設置方法は兵庫県のホームページに記載されています。
ワイヤーメッシュと電線を組み合わせる方法の利点は草刈りがほとんど不要であるという点です。電線型やネット型のみの電気柵の場合、草が触れることによって漏電し、電気柵がうまく機能しない場合があります。おじろ用心棒の場合、ワイヤーメッシュの部分には電気が流れていないため草が触れても漏電せず、管理が容易です。柵の下部ではイノシシやハクビシンといった跳躍力が高くない害獣をブロックし、サルやシカといった柵を飛び越えてしまえる跳躍力を持った害獣は電線でブロックするという2種類の効果を組み合わせた電気柵で、安価な塩ビパイプにアルミテープを巻くことにより通電させる仕組みであるため、コストを抑えてサルよけの対策だけでなく、他の害獣対策もできる点が優れています。
育てている作物を見えづらくする
この対策はまだ猿が来ていない段階で効果を発揮する物で、すでにサルに食べ物があると認識されている場合効果は有りません。背の高い観賞用の植物で作物が見えづらくする、トウガラシ、コンニャク、シソ、ゴボウ、ショウガ、ワラビ、ジャガイモといった灰汁が強い、辛い野菜を植えては嫌がる傾向があるのでそういった物を植えて忌避効果を狙うといった対策方法です。
猿撃退グッズ
サルよけ対策は柵を設置して終わりではありません。サルは学習能力が高いので、柵を設置したからといってサルの侵入を完全に防げるわけではないのです。サル被害を減らすには柵の設置後にサルに柵の攻略法を学習させる時間を与えず、猿を撃退し続けることが猿対策では必須です。それでは猿を撃退するグッズと効果測定の方法をご紹介をしていきます。
猿の逃げ具合から見る猿撃退グッズの効果測定
猿撃退グッズがどれくらい効果的なのか測るには、猿の逃走具合を見ることが大事です。猿が危険を感じて回避行動を取る時、どれくらい恐怖を感じているのか猿の行動から読み取ることができます。
サルが恐怖し逃走するときはレベルがあります。
恐怖レベル1:数メートルから数十メートルの距離を移動する。
サルがさほど急いだ様子もなく数十メートル程度移動する場合、サルに対して十分な恐怖を与えられていません。サルから見れば何か厄介なことになりそうだな、程度の気持ちでその場所を移動したに過ぎず、その程度の移動では使用しているサル撃退グッズの効果は長続きしないでしょう。
恐怖レベル2:物陰に隠れる、樹上に登る
サル撃退グッズを使用して猿が物陰に隠れたり、樹上に上る場合、恐怖は感じていますが、ほとぼりが冷めた後、また元の場所に戻って来る可能性が非常に高いです。これも十分な恐怖とは言えませんが、猿を継続的に追い払うことで、餌場の魅力度は下がることになり、猿よけの効果が期待できます。
恐怖レベル3:脱兎のごとく逃走する
猿に非常に強い恐怖を与えた場合、猿は飛ぶようにその場を去ります。猿は他個体の動きを追随する傾向があるため、1匹の猿に強い恐怖を与えれば、他の猿にも恐怖が伝搬し、群れを遠くに追いやることができます。猿がこのように逃げる場合、生命の危機を感じているため、猿よけの効果が長期間見込めます。
猿撃退グッズの性質と効果一覧
猿撃退グッズを購入する際に考慮するべき点は、猿にどのように恐怖を与えるかです。猿に恐怖を与える方法は、痛みを与える方法と音や光で脅かす方法、本能的に猿が怖がるものを設置するかです。どれくらい猿が怖がるかは猿が過去に体験した出来事に依存します。例えば、猟銃で撃たれたことのある猿の場合、爆発音で非常に大きな恐怖を感じて逃げていきます。しかし、音で追い払う場合、効果が一時的な事がわかっており、爆音機やロケット花火の使用は単独では長期的な効果が望めません。痛みを与える場合、痛みは恐怖に直結するため、猿撃退時の痛みが強ければ強いほど猿に恐怖を与える事ができますが、猿に怪我を負わせる事は鳥獣保護法に触れるのが猿撃退の難しさでもあります。また、本能的に猿が怖がるとされている物でも怖がらない個体も一定数存在するようで、単一の方法で猿を撃退することは難しいというのが現状です。
短期的効果 | 長期的効果 | 費用 | 扱いやすさ | お勧め度 | |
唐辛子スプレー | ★★★ | ★★★ | ★ | ★ | ★ |
棒 | ★★ | ★ | ★★★★ | ★★★ | ★★ |
エアガン | ★★★ | ★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★ |
スリングショット | ★★★ | ★★★ | ★★★★ | ★★★ | ★★★ |
スリングライフル | ★★★★ | ★★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ |
犬 | ★★★★ | ★★★★ | ★★ | ★★ | ★★★★ |
ロケット花火 | ★★★ | ★★ | ★★★★ | ★★★★ | ★★★ |
罠 | ★★★★ | ★★★★ | ★ | ★★ | ★★★ |
爆音機 | ★★★ | ★★ | ★ | ★ | ★★ |
レーザーポインター | ★ | ★ | ★★ | ★★★★ | ★ |
アニマルピー(忌避剤) | ★★ | ★ | ★★★ | ★★★★ | ★ |
ドローン | ★★★★ | ★★★★ | ★ | ★★★ | ★★ |
蛇 | ??? | ??? | ★★★★ | ??? | ??? |
猿撃退グッズ:カプサイシンスプレー
カプサイシンスプレー(別名唐辛子スプレー)は唐辛子の辛み成分のカプサイシンを主成分としたスプレーで、防犯や害獣対策に使用されています。カプサイシンスプレーは霧状、水鉄砲状、泡状の三つの噴霧タイプに分類されますが、害獣対策用に販売されている物は霧状の製品となっています。唐辛子スプレーの飛距離は3メートルから8メートル程度となっており、一般的に容量の大きい物の方が飛距離が出るため、サル撃退用には大容量の250ml以上の熊撃退用の物がお勧めです。
カプサイシンスプレーはサルに対して絶大な威力を発揮します。カプサイシンスプレーを吹き付けられた猿は脱兎のごとく逃亡し、その場所、人間に近づかなくなります。しかしながら、カプサイシンスプレーのデメリットは3つあり、継続的な使用という意味ではお勧めできません。
風の影響を受けやすい
カプサイシンスプレーを使用時に自身に向かって風が吹いている場合、霧が自身にかかってしまう事あり、自身が悶絶してしまう可能性があります。がカプサイシンは回復不可能なダメージを与えるものではないため、自身にかかっても大怪我にはなりませんが、使用状況が限られるデメリットがあります。
飛距離が短い
熊用のスプレーでも8メートル程度の射程しかないため、カプサイシンスプレーを使用できる状況は、猿がいつ攻撃を仕掛けてきてもおかしくない状況に限られます。既に猿に威嚇されて困っている方は、カプサイシンスプレーを携帯するメリットがありますが、大体のケースにおいてはカプサイシンスプレーの使用は現実的ではないかもしれません。
費用が高い
熊用のカプサイシンスプレーの値段は安いもので6000円程度で、使用可能秒数が5秒程度なので、一度使ったら他の猿に使用することは出来ません。何本もスプレーを使用することはコストの面から現実的でないかもしれません。
害獣追い払いようグッズ:ペッパーボール
ペッパーボールは北米で防犯用に使用されている防犯用グッズで、トウガラシの辛味成分であるカプサイシン粉末を詰め込んだ弾を指します。弾が対象に当たると粉末が飛散し、吸い込んだり粘膜につくことによって激痛を与える非殺傷弾であるため、サルの追い払いにも使用ができると思われます。これは上述のカプサイシンスプレーの射程の短さを補うものですが、ペッパーボールは本来専用の空気銃を使用して発射し、日本では空気銃は銃刀法にかかわるため発射用の銃を購入することはできません。そこで、当店ではペッパーボールをスリングショット用、スリングライフル用に改良した製品を開発中です。サルを傷つけること無く激痛を与え、二度と戻ってこなくなるようにする最終兵器が欲しいと思う方はこちらから値段、想定害獣に関してのアンケートにお答えいただけると幸いです。(需要が分からないため、本格開発を進めることができないのでご協力いただけると大変嬉しく思います。)
猿撃退グッズ:棒
猿を追い払うのに素手で立ち向かうのは危険です。手ごろな棒を装備して追い払う事が最も安価な方法と言えますが、追い払いの効果はさほど高くなく、自身の防衛の側面が強いサル撃退グッズになります。棒はどこでもタダで手に入る物なので、猿被害に合われている方は一度は使用したことがあるアイテムではないでしょうか。
猿撃退グッズ:エアガン
いくつかの県でエアガンによる猿の追い払いは実際に行われている方法で、高い効果が見込めるおすすめの方法です。しかし、市販されている害獣駆除用のエアガンの威力は銃刀法の規制により0.98J以下の威力しか出ないよう調整されているため、猿に大きな痛みを与えることはできません。また、エアガンだけでの追い払いでは猿が危険がないと学習してしまうので効果が薄れてしまう場合もあります。しかし、猟銃で猿駆除が行われている場合、ライフル型のエアガンを持っているだけで猿が逃げ出すので、強い恐怖を与えることができるでしょう。エアガンの射程は50メートル程度で広範囲をカバーでき、扱いも容易であるため、農業従事者の中ではエアガンを使用している人が多くいます。
農業用エアガンの種類
エアガンは電動とガス、手動コッキングタイプがありますが、農業用に使用するお勧めエアガンは電動ガンです。ハンドガンタイプは基本的にエアコッキング式で連射がきかないので、群れを追い払うには向いていません。ガスガンはガス圧が低下すると威力が極端に弱くなるので、日々使用するにはガスの補給のコストがかかります。電動タイプは充電さえすれば長期間使用できる上、連射が可能なので、猿撃退グッズとしては電動式のエアガンがお勧めとなります。
また、電動ガンの中でマシンガンタイプとアサルトライフルタイプのエアガンがありますが最も威嚇効果が高いのはアサルトライフルタイプのエアガンです。これは猟銃と似ている外見であるというだけでなく飛距離、連射性能、命中精度がエアガンの中で最も高いためです。
お勧めの農業用エアガン
エアガンの種類とメーカーは多種多様なものがありますが、精度、価格、威力ともに最も優れているのが東京マルイのエアガンです。その中でサル撃退用に使用するエアガンでお勧めなのが、東京マルイのM-14という電動エアガンです。M14の初速は90〜94m/Sとエアガンの出せる法的限界のギリギリで調整されており、射程距離が70M以上、命中精度が40メートルで5センチ以内と非常に高い性能を有しています。
猿撃退グッズ:スリングショット
スリングショットでの猿撃退は猿被害の多い自治体で推奨されている方法で、猿撃退に高い効果が望めます。スリングショットで鉄球を撃つ場合エアガンの5~6倍の威力を出すことができ、猿に強い痛みを与えることができます。しかし、スリングショットで20メートル先の的に当てられるようになるには何十時間かの練習が必要で、スリングショットを購入してすぐ効果を望むことは難しいのが現状です。スリングショットにもいろいろ種類があり、こちらのページでスリングショットに関してのすべての知識を説明しているので参考にしてみてください。スリングショットを購入予定の方はスリングショット通販店比較の記事で価格比較を行っていますので見てみてください。また、当店のお勧めはこちらの狩猟用スリングショットです。
猿撃退グッズ:スリングライフル
スリングショットは携帯性に優れていますが、精度と威力は使用者に大きく依存します。そんなスリングショットの弱点を補い、威力、精度が大幅に向上されたスリングショットの進化型がスリングライフルという銃型のスリングショットになります。スリングショットの弱点の精度をスコープ搭載によって大幅に向上、威力を足でゴムをロードする方法により4倍近く向上させたスリングライフルは誰でも扱える最強のサル撃退グッズです。スリングライフルはサルに非常に大きな痛み与え、恐怖を与えることができるので、一度撃たれた個体が戻ってくることは無くなります。スリングライフルの猿に対する射程距離は約70メートル程度(35センチの的を推定)、初速95M/S程度で10ミリの鉄球を撃ち出すことができ、威力は散弾銃の4号弾一粒の1.4倍程度です。エアガンやロケット花火などに慣れてしまって逃げなくなった猿に対しても絶大な効果を発揮するので、猿撃退の最終兵器と言えます。詳しくはスリングライフル販売ページにてご確認ください。
猿撃退グッズ:犬
サル撃退グッズでは無いですが、サル撃退に最も効果があるのが犬の使用です。猿と犬が対峙した場合、確実に猿は大怪我をするので猿は犬を本能的に忌避します。兵庫県森林動物研究センターのデータでは犬を使用した場合の猿被害の軽減率は82%に上り、非常に大きな効果が望めます。ただし、犬を使用するにもある程度訓練が必要であり、犬を使用しているエリアの忌避効果しか望めないため、集落全体で犬を飼い、猿を撃退することが必要となります。また、猿が木に登る事や犬から逃げない個体もいるので、その他のサル撃退グッズを併用して猿対策を行う必要があります。しかしながら、犬が勝手に猿を追い払ってくれるので、トレーニングを終えた犬が手に入る場合、労力的には一番楽なオプションかもしれません。
猿撃退グッズ:ロケット花火
ロケット花火は猿撃退グッズの中で一番広く使われているアイテムで、音に慣れていない猿の場合効果は抜群です。ロケット花火を素手で持ち発射するのは危険な上、方向を定めることが難しいので、使用時はロケット花火発射台を自作することをお勧めします。ロケット花火は簡単ですぐに効果を望めますが、ロケット花火単体で追い払いを行い続けると猿は怖がらなくなるので注意が必要です。また、単発での効果は薄く、何本か連射しなければ逃げない猿もいるため、ロケット花火発射台に連射できるような工夫を加えると効果の向上が見込めます。さらに、猟銃、エアガン、スリングショット、スリングライフルといった直接的に痛みを与えるも物を使用することで、長期的な効果を望めます。
猿撃退グッズ:罠
猿は狩猟鳥獣ではないので、サル用の罠を使用する場合、狩猟免許の他に有害獣駆除の許可が必要です。使用する罠は餌をトリガーにしたくくり罠や箱罠が一般的で、捕獲後は殺傷せず、唐辛子粉を振りかけて人間は恐ろしい物だと学習させて逃がす場合もあります。一度罠にかかり、痛めつけられた猿は二度とその場所には近寄ってこないようなので効果は抜群のようです。猿は学習知能が高く獣道のように同じ場所を必ず通るわけではないので、鹿や猪よりも捕獲の難易度が少し高い印象です。御用で御猿という猿用の罠が販売されていますが、価格が高いので小動物用の箱罠を使用したほうが経済的です。使用してみた感想ですが、成果は御用で御猿も箱罠も変わらないので購入を検討している方は箱罠の購入をお勧めします。
猿撃退グッズ:爆音機
爆音機はガスを爆発させ音を出す機械の事を指します。爆音機は音のみの追い払いなので、最初は猿も驚いて逃げますが、学習して危険はないと判断するので長期での追い払い効果は望めません。また、爆音機の使用は近隣住民の平穏を乱すので、使用は限られた場所でしか出来ないのもデメリットです。ただ、自動で音を出してくれる利点があるので、頻繁に見回りのできない森の中や山の中での使用であるならばお勧めです。
サル撃退グッズ:爆竹
こちらも爆音機と同様音で猿を追い払う効果を狙ったものです。効果はロケット花火よりも少し効果が薄い印象ですが、携帯性がよいので、ポケットに爆竹の箱を忍ばせて畑の見回りに行くことが可能です。
サル撃退グッズ:レーザーポインター
”害獣 レーザーポインター”で検索をかけると高出力を謳うレーザーポインター販売サイトが表示されますが、レーザーポインターは猿撃退に効果が有りません。近距離でマッチに火が付く程の高出力のレーザーポインターでも猿の体に照射したところで、距離があるので全くダメージを与えることはできません。ある程度距離があっても対象の目を焼くことができるようなレーザーポインターは存在しますが、兵器扱いなので購入はできません。カラス撃退やハト撃退にはレーザーポインターが有効な場合はありますが、獣類に対してレーザーポインターは効果が見込めないというのが使用してみた感想です。
サル撃退グッズ:アニマルピー(忌避剤)
こちらは猿の天敵の狼の尿を主成分とした忌避剤です。猿は本能的にオオカミを忌避するので、ある程度の短期的な効果は見込めますが、すぐに慣れてしまい、危険はないと学習してしまうので、長期での効果は望めません。
サル撃退グッズ:ドローン
ドローンを使っての猿撃退は最近の試みで、私自身経験も使用してみた人の意見も聞いたことがありませんが、ニュースで見る限りドローンを試験的に導入した自治体があるようです。短期的には追い払いの効果があるようですが、長期的にどれくらいの効果が望めるのかはレビューや実験結果などが存在せず、まだ未知数だというのが現状です。ドローン操縦の許可や免許が必要な上、ドローン本体も高額なため、猿撃退グッズの中でも導入費用が群を抜いて高く、長期使用での実験結果を見てから導入を検討されたほうが良いかと思います。
蛇:猿が本能的に怖がるもの
日光猿軍団で猿の飼育を担当している人から直接聞いた話で、猿が一番怖がるものは蛇だそうです。蛇を一度も見たことがない猿でさえ蛇の玩具を怖がるそうで、20メートルほど離れた場所で蛇の玩具を見せただけで、パニックになって逃げるとの事です。猿の腕力は人間の力の数倍上で、大人の猿3匹に囲まれて攻撃されると人間はひとたまりもなく、そういった事故が起きた場合の最終手段として猿を飼っている檻に入る際には必ずおもちゃの蛇を携帯するようです。サルが本能的に蛇を脅威と感じるというのはこちらの論文での実験で結論付けられているため、蛇を使用した猿の追い払いは確実に効果が見込める方法であるといえます。また、余談ですがサル以外でもチンパンジーやゴリラといった霊長類はヘビを怖がるようで、人間も例外ではなく脳機能の一部として蛇を脅威と認識するようです。
おもちゃの蛇を使ったサルよけ方法の提案
玩具の蛇は100均で販売されており安価に購入できます。この蛇は動かないため猿に偽物だと見破られないようにする事がこのおもちゃの蛇を使ったサルよけ方法の肝となる部分です。まず100均で蛇のおもちゃを何十体か購入してきます。売っていなければアマゾンで本物により近い蛇が売っているのでそちらのほうが良いかもしれません。その蛇のおもちゃを10~20メートル間隔で自然な形で配置し、守りたいエリアを囲い準備完了です。草陰に配置していかにも本物の蛇が潜んでいるかのように見せるのが良いと思います。その後は1週間を目安に微妙に位置を変えて蛇が動いたように見せることで偽物だということを見破られないようにします。この方法は安価で蛇を設置するだけで簡単に行えるのでお勧めの方法です。(この方法は筆者は試したことがありません、猿撃退用唐辛子弾の開発の実地調査で農家の方が行っている対策方法を聞いたものです。実際に行って効果をシェアしていただける方を募集します。コメント欄から実体験を教えてください。)
こちらのブログで実践している方がおり、より具体的に配置方法を指南しています。
サルよけ対策とサル撃退グッズのまとめ
猿よけ方法と猿撃退グッズについてご紹介しましたが、方法論としては猿が魅力的な餌場だと認識しなくなるようにする事が猿よけ、猿撃退の基本的な考え方で。一つの対策を立てても学習して攻略されてしまうため、複数の方法を組み合わせて猿対策を行うことが重要です。まずは猿が逃亡しずらくなるよう不要な樹木の伐採、餌場の魅力を下げるように電気柵の設置の上でサル撃退グッズを使用することで、効果的に猿の被害を減らすことが可能です。猿の被害は農業従事者にとって死活問題なので、猿を見かけたら素早く対応し被害を最小限にするようにしましょう。